福利厚生で人気の「社食」を低コスト・省スペースで実現する方法

食の福利厚生

企業の生産性や業績アップには、働く人がストレスなく明るく健康的に就労できる職場環境がとても重要です。

それには福利厚生の充実も重要な要素の一つで、その中でも「社員食堂」は大変人気があります。

福利厚生として社食が導入されることで、社員一人一人の健康状態が良くなり、ストレスなく働ける職場環境が実現するでしょう。

しかし、予算や場所の問題から、福利厚生として社食の導入を踏み切れない企業が多いのではないでしょうか。

今回はそういった問題を解決して、社食を実現する方法をまとめました。

 

福利厚生の中でも人気が高いものは?

「福利厚生の充実」は、就職活動をしている人が会社を選ぶときに着目するポイントの一つです。一口に福利厚生といっても、その内容や種類は多岐に渡ります。

マンパワーグループが就職活動をしている人に行ったアンケートによると、一番人気の福利厚生は「住宅手当・家賃補助」、2番目が「社食・昼食補助」でした。

どちらも生活に直結するもので、就職活動をしている人が「生活の安定」と「健康維持」を意識していると伺えます。

 

あって嬉しい福利厚生は「食事補助」が1位

就職活動をしている人のアンケートでは「社食・食事補助」は2位ですが、実際に働いている人のアンケートのあって嬉しい福利厚生は、1位「社食・食事補助」、2位「住宅手当・家賃補助」となります。

これは福利厚生の「住宅手当・家賃補助」は、いわば当然思っているようです。

「社食・食事補助」の福利厚生は、日々のランチを健康的に摂ることができ、毎日の節約にもつながるなど、実感しやすいといえます。

企業にとっても、食の福利厚生を通じて社員の健康を維持・増進することは重要なことです。

そして社食が設置されていると「社員の健康を気遣っている」と、企業イメージがアップします。

福利厚生に「社食・食事補助」を導入し、社員の健康管理を行うことで、医療費負担の減少や労働効率の向上などが期待できるでしょう。

 

食事補助の代表格「社員食堂」

福利厚生における食事補助といえば、まず多くの人が思い浮かべるのが「社員食堂」でしょう。

社員の立場から見た社食の魅力は以下の通りです。

  • 社外で食べるよりも安くランチを摂ることができる
  • 健康的でバランスの良いランチを食べられる
  • 外出せずに食べることができるので昼休みが有効に使える
  • 社内の他部署の人と交流ができる」

一方、福利厚生として企業が社食を設置する理由は、「健康に留意したメニューで、社員の食生活を改善できる」「社員の健康向上により生産性がアップする」「企業メージがアップし、優秀な人材を確保できる」などです。

また「社食を備える企業では離職者も少ない」という統計があり、優秀な人材の継続的な雇用につながります。

 

社員食堂は魅力的だがデメリットや負担も

就職活動をしている人も実際に働く人からも、給与面と同じくらい福利厚生は重要視されています。

社員食堂は人気の福利厚生ですが、魅力を感じる一方で、企業にとっても社員にとってもデメリットな部分はあるようです。

 

社員食堂があっても使わない人も多い

リクルートライフスタイル社の調査によると、社食のある企業で利用する人の割合は約半数であるとわかりました。

そのうち毎日利用している人は27.0%で、45.8%の人はほとんど利用していないという結果が出ています。

利用をしない理由としてあげられているのが、「美味しくないから」「値段が高いから」「メニューが少ないから」などです。

本来、社員の健康を気遣った美味しいランチを低価格で提供できる社食ですが、昨今、コンビニや飲食店でも健康を意識したメニューが多い中、利用者の期待と社食の内容がかけ離れてきているのかもしれません。

また、新型コロナウイルスへの感染が心配される中、社食は決まった一定の場所に、ほぼ同時刻(お昼時)に人が集まる場になるので、密を心配する人もいるでしょう。

 

社食は設置と維持管理コストが大きい

福利厚生として社食の導入考えると「場所の確保」「調理器具等の設置」「料理人といった人材確保」などが必要です。これらの準備に相当の負担がかかることは、容易に想像がつくでしょう。

初期費用はもちろん、維持管理をしていくためには、メンテナンスや人件費なども継続的にかかります。

また、社員の健康管理につなげるためには、メニューの工夫も常にしていかなければ、利用率の低下になってしまいかねません。このような実態から、特に中小企業では社食の導入を難しいと判断するところが多いようです。

 

中小企業でも導入しやすい新しい「社食」の形とは?

「社員から人気の福利厚生である社食を導入し、社員の健康維持を気遣い、優秀な人材の継続的な雇用に繋げていきたい」と考えても、相当の金額がかかることから、中小企業での実現は難しい現状があります。

そのような中、導入のしやすい新しい形の「社食」があるのをご存知でしょうか。新しい形の「社食」について、ご紹介していきます。

 

人気の福利厚生「社食サービス」とは?

「社食サービス」とは社員食堂より簡易的な福利厚生のことです。食堂の設置は不要で初期費用が抑えられ、予算が少なくても導入が可能です。

また、新型コロナウイルス感染予防などにより働き方が多様化した昨今では、社員食堂という形での福利厚生の提供が困難になりました。

企業の就業状況に合わせ、さまざまな工夫が行われている「社食サービス」は人気の高い福利厚生となっています。

 

社食サービスのさまざまな形とメリット

今人気の福利厚生「社食サービス」ですが、その形態はさまざまなものがあります。
ここでは3つのタイプをご紹介し、それぞれのメリットを見ていきましょう。

 

設置型社食

「設置型社食」とは、オフィスの中に冷蔵庫や冷凍庫を設置し、その中にサラダや果物、お惣菜など健康的な食事を用意しておくサービスのことをいいます。

メリットは、冷蔵庫や冷凍庫にあらかじめ食事が入っているので、利用者がいつでも取り出すことができることです。

時差通勤や会議が長引いたときなど、スケジュールに合わせてランチ時間を調整できるので、忙しくてお昼を食べられなかったということがなくなり、社員の健康維持につながります。

また、導入費用も冷蔵庫や冷凍庫の設置のみで、低く抑えることが可能です。

新型コロナウイルス感染予防の対策として、外出も対面での受け渡しもなくランチを摂ることができることに魅力を感じ、導入を決めた企業も多くあります。

 

デリバリー・訪問販売

「デリバリー・訪問販売」は、提携した業者にお弁当やお惣菜などを電話やネットで注文できるサービスです。昼休みに合わせて届けてもらう、または会社まで来てもらいお弁当などを販売してもらうことができます。

企業にとって1番のメリットは場所をとらないこと、初期費用がほとんどかからないことでしょう。

メニューが豊富に用意されているところが多いので、あらかじめ選んで注文ができ、毎日飽きずバランスよく健康的に食事を摂ることができます。

 

チケット配布

「チケット配布」とは、福利厚生としての食事補助を、チケットを配布する形で行う社食サービスです。

提携の飲食店、コンビニなどで利用ができるチケットを社員に支給するので、各々のタイミングで利用できます。

例えば、営業マンが仕事が立て込みランチが摂れない場合でも、コンビニでチケットを利用することで、落ち着いたタイミングでランチをするきっかけにもなるでしょう。

利用者にとっては、いわば街中が社食のようなイメージになりますので、バリエーションが豊富で利用しやすいメリットがあります。

企業にとっては設備投資の必要なく、少ない負担で福利厚生として導入できることが魅力です。

 

おすすめの社食サービス4選を紹介!

新しい福利厚生「社食サービス」のタイプをご紹介しましたが、ここからはタイプ別に、具体的な「社食サービス」を4つご紹介します。

 

【設置型】オフィスでやさい・オフィスでごはん

設置型社食サービスで、今注目を浴びているのは、株式会社KOMPEITO提供の「オフィスでやさい・オフィスでごはん」です。

目まぐるしく変わる時代の変化に敏感で、新型コロナウイルス感染予防により、リモートワークが増加傾向になると、リモートワークにも適したサービス「リモート型」プランを提供するなど、柔軟の対応が魅力といえるでしょう。

日本人に不足しがちな野菜、果物を積極的に取り入れることにより、食物繊維不足やビタミン不足を補い、社員の健康意識が高められるようなメニューになっています。

新鮮でヘルシーな食材を使い、専属の管理栄養士が考案した健康的で豊富なメニューを用意しているので、社員の満足度が高く、健康状態の向上についても導入企業は評価しているそうです。

出社型とリモート型の2つのプランがあり、出社型は週に1回〜オフィスへ配達してくれます。

リモート型は社員の自宅まで直接届けてくれるので、在宅勤務でも健康を気遣うことができる福利厚生です。

オフィスでやさい・オフィスでごはんともに導入費用は50,000円〜、月々の利用額はやさいプランは49,000円〜、ごはんプランは25,000円〜と福利厚生として利用しやすい価格も魅力で、導入実績は2,500拠点以上あります。

 

【デリバリー】シャショクラブ

デリバリーサービスでご紹介するのは「シャショクラブ」です。

新型コロナウイルス感染予防のため外食の機会が減少している今、デリバリーサービスを行う飲食店が増えました。

「シャショクラブ」はデリバリーで注文したランチを食事補助として福利厚生費に計上できる、オフィス向け社食宅配サービスです。

前日の17時(店舗によっては当日9時)までに注文をしておくと、当日の11:45までに届けてくれるので、昼休みを有効に使うことができます。

健康的なものやボリュームのあるものなど、毎日10種類以上のメニューを用意しているので、飽きることなく利用できるでしょう。また、食べたい時だけ注文できるといった柔軟な対応をしています。

料金は福利厚生の場合1食250円〜と利用がしやすい価格で、注文がパソコンやスマートフォンから簡単にできることも魅力です。

 

【訪問販売】社食 DELI

企業でお弁当の直接販売を行う、訪問販売としてご紹介するのは、ワオ株式会社が運営している「社食DELI」です。

約3,000種類のお弁当の中から、企業のニーズにあったものをカスタマイズして、1日平均10ブランド40種類の中から選べるなど、種類の豊富さが魅力といえるでしょう。

「なだ万」や「たいめいけん」「賛否両論」など有名店のお弁当を450円からというお手頃な価格で味わえます。社員からの評価も高く、継続的な利用が増えるので健康増進にもつながります。

導入費・固定費がかからず、販売スペースを提供するだけで設置から後片付けまでを全て行ってくれるので、企業としても負担が少ない福利厚生といえるでしょう。

 

【チケット】チケットレストラン

チケット型の社食サービスとして、全国で展開しているのは、株式会社エデンレッドジャパンが運営する「チケットレストラン」です。

全国60,500店以上の飲食店やコンビニで利用できるチケットを配布する形で福利厚生を行う食事補助サービスで、状況に合わせてさまざまな使い方ができます。

サービスを開始してから30年以上、導入企業2,000以上という高い実績が特徴です。また、導入企業での利用率は99%もあり利用者の満足度が高いので、健康維持に役立つでしょう。

企業側は、社員へチケットを配布するだけの福利厚生ですから、実務的にも負担が少ないのが利点です。

 

まとめ

人気の「社食サービス」について、具体的なサービスも含めてご紹介しました。

新型コロナウイルス感染の収束の見通しが難しい中、企業は世の中の状況に注視し、社員の健康を守りつつ、迅速に対応する力が求められています。

従来の社員食堂という形にとらわれることなく、柔軟な対応で社員の健康維持につながる「社食サービス」は、先行きの見えない今の現状に即した福利厚生といえるでしょう。

ご紹介したように、新しい形の福利厚生「社食サービス」にはいくつかのタイプがありますので、企業や働く社員の状況に最適なサービスを選択することが可能です。

企業にとって大切な社員の健康を守り向上させることは、企業の生産性とイメージアップにつながります。福利厚生として「社食サービス」を検討してみてはいかがでしょうか。

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