食事補助を自社で導入すると費用はいくらかかる?手法別に相場を調査

食の福利厚生

「食事補助」とは、企業で働く人の健康促進やモチベーションを高めるために効果的な福利厚生の一つと言われています。そのため、食事補助の導入を検討している企業は多いでしょう。

しかし、企業ごとに食事補助に充てられる予算は異なります。各社が提供する食事補助のサービスにかかる費用にもそれぞれ違いがあるでしょう。

そこで今回は、予算に合わせた食事補助が選べるよう、食事補助の提供方法と費用についてご紹介します。

 

福利厚生の中でも人気の「食事補助」

マンパワーグループが2015年3月に行った調査によると、会社の福利厚生として良いと思うものは「住宅手当・家賃補助」(48.3%)に次いで「食堂、昼食補助」(33.9%)が挙がっています。

食事補助が支給されていると食費を節約できる分、趣味や勉強などプライベートなことにお金をかけられるので、社員にとってメリットは大きいです。

一方、社員の生活が充実することは、企業にとってもメリットがあります。

では、食事補助を導入することによって企業が得られるメリットとはどんなものなのでしょうか。

 

企業にとっても食事補助の提供はメリットが多い

先にご紹介したマンパワーグループの調査でも、会社の福利厚生として良いと思うものに食事補助が挙がっています。

食事補助は住宅手当や家族手当と異なり、すべての社員が公平に利用できるので不満を抱きにくいです。

さらに、経済的支援につながる食事補助は、社員の満足度が高まりやすい福利厚生といえるでしょう。

また、弁当の配送サービスや社員食堂などを使って食事補助を行うのであれば、価格だけでなく栄養バランスやカロリーを考慮して提供することで、社員の健康サポートにつながります。

社員の健康を意識した福利厚生は、社内外へのアピールとなり、社員の離職率や採用面でも影響する可能性が高いです。

加えて、社員の健康は仕事のパフォーマンスに直結します。

食事補助を導入したことで得られるさまざまな効果を考えると、企業にとってもコストパフォーマンスの高い福利厚生といえるでしょう。

 

食事補助の提供方法とは?

食事補助を提供するための方法はさまざまで、企業の予算や社員の人数などにより最適な方法は異なります。

食事補助の例として、下記を紹介します。

  • 社員食堂
  • 設置型社食サービス
  • 弁当の配達
  • 弁当の訪問販売
  • 飲食店代金の補助

 

社員食堂の導入

社員食堂は、独自で栄養バランスの良い食事やカロリーを抑えたメニューを提供できる食事補助です。

加えて、いつも出来立ての料理を提供できる点が、食事補助として社員食堂を導入することのメリットと言えるでしょう。

また、ランチタイムに合わせて多くの社員が集まるため、コミュニケーションの場としても期待できます。

食事をとりながら仕事のアイデアを出し合ったり、悩みを相談したりできる場を提供することで、仕事のパフォーマンス向上が望めるでしょう。

その反面、社員食堂は、設置場所の確保や維持費がかかる点がデメリットと言えます。

自社で運用するのであれば、食材費や光熱費に加え、調理師や栄養士といった人件費やコストがかかります。

社員食堂用のスペースを確保し、ある程度の売上を維持できるよう利用率を保つことを考えると、社員食堂を提供できる企業は限られてしまうでしょう。

 

設置型社食サービスの導入

設置型の社食サービスは、社員食堂に比べると費用が抑えられる上、社員の満足度が高まりやすいでしょう。

冷蔵庫や電子レンジ、商品などが置けるスペースがあれば、大企業から中小企業まで企業規模に関わらず導入できます。

管理や補充は業者に委託できることがほとんどなので、企業側の負担が少ない点はメリットといえるでしょう。

また、ランチタイムだけでなく、朝食を食べられなかった時や仕事で昼食がとれなかった時、小腹が空いた時の軽食としても利用ができます。

設置型社食のサービスは時間を問わず利用できるので、社員にとってもメリット大きい食事補助といえるでしょう。

 

弁当の配達

社内まで弁当の配達をしてくれる食事補助は、導入も簡単な上に専用スペースにテーブルを設置するだけで提供できます。

インターネットやアプリから社員が直接注文できるサービスもあり、社内担当者による弁当の個数の確認や支払い、集計といった手間が省ける可能性もあるでしょう。

一方で、注文時間が決まっているため、設置型社食のサービスと比較すると自由度が低い点がデメリットです。

また、バリエーションが少なく飽きてしまう可能性がある点は、弁当の配達を利用する上で考慮しなければならない点といえるでしょう。

 

弁当の訪問販売

弁当の訪問販売サービスは、専属スタッフが社内の空いたスペースで弁当の準備、販売を行う食事補助です。

代金の回収は、社員から直接回収する場合と、企業がまとめて行う場合があり、サービスによってシステムが異なります。

販売から代金回収までをすべて委託できるサービスは、企業側の負担が少ないため導入しやすい食事補助といえるでしょう。

 

飲食店代金の補助

飲食店での代金を補助する食事補助は、電子カードや食事券を配布し、社員は飲食店で提示することで割引やサービスなどが受けられる仕組みです。

スマートフォンのアプリを利用して、残高や利用履歴、店の検索などが簡単に確認できるようになっています。

営業職で外回りが多く、外で食事をする機会が多い社員がいる場合は、社内より社外利用が可能な食事補助のほうが、社員の満足度は高くなりやすいでしょう。

 

食事補助の提供にはどれくらいの費用がかかる?

企業によって食事補助に充てられる費用が異なりますので、予算に合わせた食事補助を検討することが大切です。

では、食事補助の提供にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。前述した食事補助の提供方法ごとに費用を詳しく見ていきましょう。

 

社員食堂の初期費用・維持費用の相場

自社運営の社員食堂を設置するためは、業務用空調や厨房機器などの設備費用に加え、上下水道、電気の配線、ガスの配管などの工事費用が掛かります。

設備費用や工事費用にかかる費用は数百万円から数千万円といった見積もりになるでしょう。

また、社員食堂の運営を維持するために必要な費用は、「水道光熱費」「食材費」「人件費」です。

「水道光熱費」は、電気やガスの自由化によって、サービス業者ごとで価格や割引制度が異なるため、契約業者を慎重に検討する必要があります。

「食材費」は、社員食堂の規模や利用者数にもよりますが、年間数百万円は見ておくと安心です。

正社員としてスタッフを雇用する場合の「人件費」は、1人当たり年間約350万円かかるとすると、6人雇用する場合、年間約2,100万円の人件費がかかる可能性があります。

社員食堂を運営するためには、数千万円単位の費用が必要になる可能性が高いため、ある程度の売上維持が必要でしょう。

 

設置型社食サービスの初期費用・維持費用の相場

設置型社食のサービスでは、商品を保管する冷蔵庫や、温めるための電子レンジなどの準備が必要です。

しかし、冷蔵庫や冷凍庫、電子レンジ、箸・スプーンなどをサービス業者が用意しているケースも多くあり、導入のための事前準備は基本的に必要ないと考えて良いでしょう。

そのため、設置型社食のサービス導入に必要な費用は、サービスを利用するための費用と商品代金のみになることが多いです

社員の人数や商品の個数によってプランが設定されており、基本利用料や初期導入費、商品代金などが異なります。

企業規模にもよりますが、企業が負担する費用は毎月数万円程度に収まるでしょう。

社員食堂の設置に比べると、低コストで導入できると言えます。

 

弁当の配達の初期費用・維持費用の相場

弁当の配達を行っているサービスは、導入費用や最低発注個数を設けている業者と、そうでない業者があります。

弁当の配達を考える企業は、利用率や予算に合わせて業者を選ぶ必要があるでしょう。

導入費用や最低発注個数を設けていない業者を利用する場合、負担する費用は弁当代金のみとなるため、食事補助にかかる費用を最低限に抑えることができます。

 

弁当の訪問販売の初期費用・維持費用の相場

弁当の訪問販売では、販売スタッフが準備や販売、片付けまでをすべて行うことが多いため、人件費などがかかりません。

導入費や固定費などが発生せず、弁当の料金のみを支払うサービスもあるため、初期費用や維持費用が一切かからない食事補助の提供も可能です。

ただし、弁当の最低販売個数が決められている場合もあるため、利用する社員の人数を検討する必要があるでしょう。

 

飲食店代金の補助の初期費用・維持費用の相場

飲食店代金の補助サービスを提供するチケットレストランやどこでも社食では、社員数や食事補助の金額に応じたプランを用意しています。

飲食店での代金を補助するため、必要な設備はなく初期費用や維持費用は発生しません。

ただし、サービスを利用するための初期費用や維持費用はかかる可能性がありますので、具体的な導入費用は問い合わせて確認しましょう。

 

費用を抑えて利便性が高い「設置型社食サービス」がおすすめ

弁当の配達や訪問販売も導入費用は抑えられますが、購入時間が限られたり、量が調整できなかったりするなどのデメリットがあります。

一方、設置型社食のサービスは費用が抑えられて利便性も高いです。

では、おすすめの設置型社食のサービスについてご紹介していきましょう。

 

オフィスでやさい

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)が提供する「オフィスでやさい」の初期費用は50,000円(税別)、月額費用は49,000円~(税別)です。

産地直送の安心安全な野菜やフルーツをお届けするサービスで、2,500拠点以上に導入されています(2021年5月時点)。

1回~(最大週5回)定期的に商品が配達されるため、いつでも新鮮な野菜やフルーツが楽しめる点がメリットでしょう。

また、OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)の商品には保存料や合成着色料が使われていません。

化学調味料の使用も最小限に抑えられているためとても安心です。

社員販売価格が1個100円~(税込)なので、ランチだけでなく小腹が空いた時や弁当に一品追加したい時などに気軽に利用できます。

 

オフィスでごはん

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)が提供する「オフィスでごはん」の初期費用は50,000円(税別)、月額費用は25,200円~(税別)です。

オフィスでごはんでは、サラダごはんやハンバーグ、ビーフカレーなど、食べ応えのある惣菜が用意されています。

毎月25品目の惣菜が入れ替わるため、飽きることなくオフィスの食事を楽しめるでしょう。

さらに、24時間いつでも利用可能なため、ランチタイムだけでなく、朝ごはんが食べられなかった時の朝食としてや、残業・夜勤勤務での夕食・夜食としても利用できます。

専用の冷凍庫と電子レンジを無料で貸出しているので、導入時に用意するものはありません。

手軽に導入を検討できる点がオフィスでごはんの魅力でしょう。

また、OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)は「オフィスでやさいforリモート」プランも提供しており、自宅で勤務する社員でも出社している人と福利厚生サービスに差が出ないよう、食事補助サービスを展開しています

昨今の新型コロナウイルスによる感染症の流行で外出がままならない時でも、安心安全に食事ができるように社員をサポートすることが可能です。

 

オフィスおかん

オフィスおかんも冷蔵庫と電子レンジを設置するだけの設置型社食のサービスです。

最低限の添加物を使用したお惣菜は、管理栄養士が監修、毎月20種類が届きます。

設置する冷蔵庫の大きさは大小あり、設置スペースに合わせて自販機タイプを選ぶことも可能です。

社員の購入価格は1品100円~なので、数種類を組み合わせると300円~400円でランチ定食を作ることができます。

オフィスおかんでも、在宅ワーク中の社員も利用できる食事補助として、宅配サービスの提供を開始しました。

働き方が多様化する時代にピッタリのサービスといえるでしょう。

 

まとめ

福利厚生の中でも人気の食事補助は、社員食堂だけでなく、設置型社食のサービスや弁当の配達などさまざまな方法があります。

それぞれの企業が、自社の状況に合った費用、提供方法から食事補助のサービスを選択することが大切です。

また、在宅ワークで勤務する社員が増え、オフィスで食事をする機会が減っているという企業もあるかもしれません。

オフィスで働く社員と在宅ワークをする社員へ平等に福利厚生を提供したいのであれば、「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」や「オフィスおかん」といった食事補助の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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