食事補助は社員の健康促進やモチベーションを上げるために、福利厚生の一つとして導入を検討する企業が多くあります。
しかし、福利厚生の食事補助と言ってもいくつか提供方法があるため、「福利厚生として食事補助はどのようなものがよいのか?」「どういった内容にすればよいのか?」など、悩む場合もあるかもしれません。
福利厚生の食事補助のどの形態が最適なのかは、企業の規模や業種によっても変わってくるでしょう。
そこで今回は、福利厚生で食事補助を導入するにあたり、必要な知識やメリット、おすすめの食事補助サービスについて詳しくご紹介します。
福利厚生で人気の食事補助
企業によってさまざまな福利厚生がありますが、福利厚生の中でも人気なのが食事補助です。
マンパワーグループが2015年に行ったアンケート調査によると(仕事をしたことがある18〜60歳の972人を対象)、「実際にあった福利厚生でよかったと思うもの」で食堂・食事補助が1位となっています。
また、「会社の福利厚生としてよいと思うもの」としても、食事補助は住宅手当・家賃補助に次いで2位です。
このように食事補助のサポートは満足度も高く、いかに必要とされているかが分かる結果となっています。
福利厚生で食事補助を行うメリット
食事補助は、家族手当や住宅手当などの他の福利厚生と違って、社員を公平に支援できるといった特徴があります。
ここでは福利厚生として食事補助を取り入れるメリットを、順番に紹介していきましょう。
社員の健康増進につながる
福利厚生の食事補助が、栄養バランスに配慮され野菜を中心としたメニューであると、社員の健康増進につながります。
仕事が忙しいとコンビニ弁当でランチを済ませたり、買いに出かけるのが面倒になって食事を抜いてしまったりということがあるかもしれません。
また、自分の好きなものを好きな分だけ食べられる環境だと、塩分過多やハイカロリーの食事になるなど栄養が偏ってしまい、健康的な食生活は難しいでしょう。
しかし、福利厚生として食事補助のサービスがあれば、きちんと野菜が摂れ、塩分を控えた食事が可能となり、食を通しての健康サポートができます。
コミュニケーションの活性化
ランチの時間に社員同士の集まる場所があれば、部署の垣根を越えてコミュニケーションがしやすくなります。
社員同士は通常、他部署の人たちとあまり会話する機会がありません。しかし、食事補助サービスの導入でさまざまな部署の社員と接する機会があれば、自然と会話も増えます。
その結果、他部署とのやりとりがスムーズになり、社員のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
社員の生活サポートになる
福利厚生として食事補助を行えば、社員の生活にとって大きな支えとなります。
第一生命保険が2014年に行ったランチに関するアンケート調査で、手作り弁当派が44.9%、ランチの平均金額は522.5円という結果でした。ランチにできるだけお金をかけたくないのが分かります。
また、ワンコインの予算では、コンビニ弁当やおにぎり、カップ麺などに頼ってしまうことも多いでしょう。
そこで、企業が福利厚生として食事補助を提供すれば、経済的にも社員の生活の一助となるのです。
採用にもメリット
福利厚生で食事補助を行うことは社員だけではなく、採用にもメリットがあります。
就活生や転職希望者にとって、企業選びの判断材料として福利厚生を重視している人が多くいます。
2019年にマイナビが2020年卒業予定の就活生を対象に行ったモニター調査では、52.3%の学生が企業情報を見る時に福利厚生をチェックしている、という結果が分かりました。
また、家賃補助、交通費の支給、休暇制度、育児支援、資格取得補助などに続き、食事補助もチェック対象として挙がっています。
このように福利厚生は就活生の関心も高いため、食事補助を取り入れれば、採用時にもアピールできるでしょう。
食事補助の提供方法
福利厚生として食事補助を提供するためには、一定のルールがあります。
食事補助を導入する場合、現物あるいは食事にしか使用できないカード・食事券で提供されており、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 食事費用の半額以上を社員から徴収する
- 企業側の負担が月額3,500円(税抜き)以下
これらの要件を満たせば食事補助を福利厚生費として計上し、非課税とすることができるのです。
次に、福利厚生である食事補助の提供方法についてご紹介します。
【おすすめ】設置型の社食サービス
福利厚生の食事補助の中でもおすすめなのが、設置型の社食サービスです。
社内に冷蔵庫(冷凍庫)や自販機を設置してお惣菜や軽食などを販売するので、低コストで始めることができます。
24時間利用できるので、残業時の軽食なども提供することができ自由度の高いサービスと言えるでしょう。
在庫管理なども業者がしてくれる場合が多く、導入企業側は管理がしやすいのも魅力です。
社員食堂
福利厚生の食事補助といえば、まず社員食堂をイメージする人が多いのではないでしょうか。
社内に食堂を設置するもので、自社運営の他、アウトソーシングする場合などがあります。
一般的に新設する場合は、多額のコストがかかります。
しかし、会社のブラディングとしての効果が高く、大企業が取り入れていることが多いです。
宅配弁当などデリバリーサービスの利用
デリバリーサービスの場合、サービス業者にネットや電話で注文すると、弁当や食事を企業に届けてくれる食事補助サービスです。
食事スペースさえあれば、簡単に導入できる福利厚生の食事補助サービスでしょう。また、企業の福利厚生に対応した定額プランを設けている業者もあります。
食事補助用のチケット配布
食事補助チケットは、お店と提携しそこで使えるチケットを社員に配布する方法です。
提携先であれば使えるので、出張の多い社員にも便利でしょう。
昨今はアプリでチケットを配布するサービスもあり、福利厚生として管理もしやすい食事補助の提供方法です。
設置型社食サービスがおすすめの理由
ここでは、福利厚生の食事補助として設置型社食サービスが、なぜおすすめなのかを詳しく説明します。
使い勝手が良い
設置型社食サービスは、冷蔵庫や電子レンジを置くだけなので、狭い省スペースでも始めることができ、社員が少ない企業でも対応できる食事補助サービスです。
24時間利用が可能なので、仕事が忙しくランチタイム逃してしまった時や残業時など、時間を問わずに手軽に食事ができます。
また、シフト制など社員によって食事の時間が不規則な企業の福利厚生としても便利でしょう。
低価格で健康的な食事がとれる
福利厚生として企業側が食事補助をすれば、社員にとってはかなり低価格におさまります。
また、管理栄養士が監修するなど、健康に配慮したメニューを取り扱ったサービスも多数です。そのようなメニューを選べば社員の健康についてもサポートできるでしょう。
管理の手間がかからない
期限切れの商品の廃棄や新しい商品の補充など、在庫の管理は手間のかかるものでしょう。
しかし、設置型社食サービスでは配達員が商品を届ける際に行ってくれる場合があり、管理に時間と労力をさく必要がなく、福利厚生としても便利です。
支払いについても、電子決済を利用できる食事補助サービスでは金銭的な管理も簡単にできるので、福利厚生として導入しやすいでしょう。
食事補助としておすすめの設置型社食サービス
福利厚生の食事補助の中でも、管理の手間がかからず、24時間いつでも好きな時に利用できる設置型社食サービスは人気が高く、利用する企業も増加しています。
ここでは、福利厚生の食事補助としておすすめの設置型社食サービスを紹介していきます。
オフィスでやさい
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は2,000拠点以上(2020年10月時点)の導入実績を持ち、多数のテレビやニュースでも取り上げられている話題の設置型社食サービスです。
「オフィスでやさい」は健康的な惣菜だけでなく、サラダや果物など身体にうれしいメニューが届くプランとなっています。
野菜や果物は、意識的に食べなければ摂取不足となり、社員の健康や生産性が落ちてしまう可能性があるでしょう。
このプランを導入すれば新鮮で安全な野菜や果物が週1回〜配達され、年間60種類以上の商品が入れ替えられるので、バリエーション豊かなメニューを楽しめる食事補助となります。
主なラインナップは、以下の通りです。
彩り鮮やかな野菜を使用したサラダ
- ざく切りやさい
- カットフルーツ
- 食事にもなるサラダごはん
- スムージーなどのドリンク
- とうふ食品、サラダチキンなど、たんぱく質のとれるおかず
このようにサイドメニューの商品が豊富にあるので、追加の一品やおやつなどにも最適です。いくつか組み合わせて食事をすれば、ヘルシーでバランス良くビタミンや食物繊維を摂ることができます。
また、24時間利用できるので、空腹を感じた時にすぐに健康的な食品をとれるのは魅力的であり、福利厚生として喜ばれるでしょう。
サービス利用に必要な「オフィスでやさい」専用キットの内容物は、以下の通りです。
- 冷蔵庫
- ドレッシングケース
- 集金箱
- 備品
設置に場所をとらず、少人数でも導入できます。
問い合わせや説明、申し込みなど全てオンラインで可能であるため、申し込みから最短3週間で利用開始することができ、3か月のトライアル契約も可能です。
オフィスでやさいを導入する際の料金は、以下の通りです。
初期費用:50,000円(税別)
月額費用:月額利用料金 + 商品代金 = 49,000円(税別)〜
社員は、1個100円(税込)で商品を購入できるので、いくつか購入しても数百円とお手頃価格で健康的な食事が摂れるでしょう。
支払いは「YASAI PAY」を使って電子決済を行うことができ、YASAI PAYはクレジットカードやLINE pay、メルペイでの決済も可能です。
オフィスでごはん
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」シリーズの「オフィスでごはん」は、添加物を抑えたお惣菜を中心としたプランです。
このプランのコースは以下の2種類です。
基本コース:添加物の使用をおさえ、材料は国産食材です。組み合わせ自由のお惣菜が月20種類届き、メニューは毎月全て変わります。
こだわり無添加コース:主に国産食材を使用し、無添加です。管理栄養士に選ばれたお惣菜が月10種類届き、メニューは半数が毎月変わります。
実際の主なメニューは、以下の通りです。
- ハンバーグ
- グラタン
- 唐揚げ
- かぼちゃの煮物
- 生姜焼き
オフィスでごはんは、家庭的で健康にも配慮されたメニューが揃った食事補助サービスです。
「オフィスでごはん」専用キットの内容物は、以下の通りです。
- 冷凍庫
- 電子レンジ
- 集金箱
- 消耗備品
- メニュー表
商品は週1回配達され、定期的にメニューが変わります。
メニューは冷凍なので、保存料の使用が抑えられ、電子レンジで温めるだけですぐ食べることができるでしょう。
オフィスでごはんを導入する際の料金は、以下の通りです。
初期費用:50,000円(税別)
月額費用:25,000円(+月額利用料の消費税)〜
商品価格については、お惣菜1個100円~(税込)なので、1食500円以下に抑えるのも簡単で、経済的です。
オフィスおかん
オフィスおかんも冷蔵庫と電子レンジを設置するだけの置型社食サービスです。お惣菜は冷蔵で届けられ、電子レンジで温めるだけで季節感あるお惣菜が楽しめます。
添加物は最低限として、毎月届く20種類のお弁当は管理栄養士監修です。
メニュー例は、以下の通りです。
- 骨まで食べられる北海道さんまの塩焼き
- 島豆腐入り黒酢肉団子
- ゴロゴロ野菜のスープカレー
- 豚の角煮(樽仕込み 湯浅醤油)
メニューはそれぞれ、こだわりが感じられるものとなっています。
設置する冷蔵庫は小さめのものから自販機タイプまで選ぶことができ、社員数が多くても少なくても利用できるのも便利です。
問い合わせや見積りは電話ででき、試食会の参加や無料サンプルの送付も可能となっています。
社員の商品購入代金は一品100円で、数種類のお惣菜を食べても300~400円です。
他にも商品開発費や運用費等として、企業側にも別途サービス利用料がかかります。
商品お届けの時点で賞味期限が1か月以上となるよう、賞味期限が近づいたものはスタッフが廃棄してくれるので、企業が商品管理する必要はありません。(エリアにより一部サービスが異なる場合があります。)
専用アプリを利用すれば、LINE Pay、PayPay、メルペイ、クレジットカード決済に対応でき、現金の管理をする必要がなく便利でしょう。
まとめ
福利厚生の中でも人気の食事補助は、昔ながらの社員食堂だけではなく、設置型社食サービスや食事補助チケット、宅配弁当などさまざまな提供方法があります。
それぞれのメリットと自社の状況を理解し、自社に適した福利厚生の食事補助を選ぶことが大切です。
中でも設置型社食サービスは、多様な社員のライフスタイルにも合致し、商品代金や在庫の管理も企業の負担になりません。福利厚生の食事補助として導入しやすいものとなっています。
健康的なメニューに力を入れているサービスを選べば社員の健康増進にも役立つ福利厚生ですので、1度導入を検討してみてはいかがでしょうか。